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クラシックブランドの救急モデル4(闇の奥)2007.03.31シミズ
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 ディンキー・コーギー・マッチボックスの3大ブランドをイギリス編のラストに置くとして今回は今まで紹介していないその他のブランドのモデルについて書き進めようと思う。

その10.スポットオン(SPOT−ON)

 他のイギリス製ミニカーがEnglandやGt.Britainの刻印を刻んでいるのに対し、このブランドの製品はNorthern Irelandの「国名」を表示している。
 イギリス編の最初に長たらしい正式国名を表示したのには実は訳があって、前回紹介したDr. Edward Force のMiniature Emergency Vehiclesの分類だとこのスポットオンがイギリスではなくブリティッシュコモンウェルス(日本では英連邦と訳されている。)に区分されている。
 この本が出た当時はまだまだIRAだのアルスター自由党だのと北アイルランドの政治の嵐はおさまっていなかったと思うので、この区分はどのような立場からなら出てくるのか訝ったものである。
 少なくともイギリスの国家形態の現状から言えば、このブランドがイギリスに入ることを確認する意味で、あの国名表示にした次第である。
 そもそも旧殖民地と旧宗主国が一同に会してスポーツゲームを行うなど、いまだに一定の良好な関係を残していること自体、インドシナやアルジェリアの独立時のフランスと対比してこれまた不可思議な所業である。
 スポットオン話が横に逸れ過ぎたのでミニカーに話を戻す。このブランドは縮尺サイズが42分の1で他のメーカーのものと比べると少し大きいことになる。ただし、このメーカー唯一の救急モデルであるモーリスワドハムは他メーカーからの製品化がない(年式の違うタイプがイギリスのホワイトメタルで作られているようだが…)ので比べる対象がないことになる。
 型としては一つだが、白で赤十字のデカールが貼付されたタイプとクリームで赤十字のないタイプの二つのバリエーションがある。
 私が所有するのは白の方だけで、先日状態の良いクリームのものをe-Bayのオークションで見かけたのだが、手元不如意のおりで手を出すことが出来なかった。


その11.ロンスター(Lone☆Star)

 私にとっては長年にわたり謎の多いメーカーであった。増田屋斉藤貿易によりインピーやタフトッツ等のシリーズが輸入されていたし、ロードマスターのシリーズもある程度紹介されていたのだが、その多岐に渡るシリーズといい、他のイギリスメーカーに比べて大らかな味わいの作りといい、何よりテキサスのシンボルである一つ星という要素に加え、中島登会長の「世界のミニカー」のメーカー紹介でもヒュ-ブレ-と関連づけた記述があったためアメリカ資本が関係したメーカーだと思っていた。
 また、正規に輸入されていたシリーズ以外の製品が手に入った段階で、益々このメーカーの全貌が判らなくなってしまった。
 最近になって友人のコレクターからいくつかの書籍とホームページを紹介して貰ってようやく謎が氷解した。
 まず、ホームページではイギリスのLONE STAR TOY VEHICLE COLLECTIONというサイトにロンスターの各シリーズの全貌がほぼ網羅して掲載されている。
 また、「いつもミニカーと一緒」という国内サイトのLone Star Photo Gallery というページにこのメーカーの沿革がまとめられている。
 詳細はこのサイトに譲るとして、私の謎については、このメーカーがミニカーを手がける前にアメリカを意識して西部劇グッズの玩具を作っていたことに由来するようである。
 書籍では、コレクター向けに、Andrew Ralston 氏の'LONE STAR 〜THE TOY COMPANY AND ITS MODEL CARS〜'がある。こちらは、会社の歴史からモデルの変遷まで、多岐に渡って述べられたものであるらしい。また、2002年になって出版された、The Bumper Book of LONE STAR Diecast Models and Toys 1948-1988は、会社創始者の息子さんがまとめられたもので、当時、会社に勤めていた方々から聞いたエピソードなどが中心になっているようだ。
 いずれにせよ、どちらも未入手なので現時点ではこの2冊からの引用が出来ないのが残念である。
 救急モデルの紹介に移ると、最近まで謎の一品であった軍用の赤十字トラックなのであるが、どうやらModern Army Series の一員のようである。上記のイギリスのサイトには、全く同じモデルは掲載されていないが全体の作りと同シリーズの他の製品と比較してみて赤十字のデカールも含め、オリジナルであると思う。

ロンスター ロンスター

 次にRoad Masterでは1478のRAMBLER AMBULANCE と1481のMILITARY AMBULANCE がある が1478は画像のようにボンネットの赤十字がないタイプとあるタイプがある。と言いたいところなのだが、実は赤十字のないタイプは軍用と同様の紙シールが貼付されていたのが剥離したものと思われる。この紙シールは剥がれやすいので、おそらく後で生産されたモデルはタンポかステンシルに切り替えたのだろう。

ロンスター ロンスター

 なお、紙シールタイプが軍用も含め、シルバーの裏板なのに対し、後のタイプは裏板がグレーである。他にも先のイギリスのサイトではEarly issues of Nash Rambler for European market として、ルーフに赤十字の描かれたタイプが紹介されている。

ロンスター ロンスター

 さらにINPYに移るとVWのT1のアンビュランスがある。ただ、車体に何の表示もしていないので、過去にこれをポリスと記述した文章もあったが、シンプルに考えて救急車とする方が順当だろう。

ロンスター ロンスター

 以前持っていた救急車でない同型のマイクロバスはリアのドアとエンジンカバーが開いて、前輪にステアリング機能がついており、さらにはヘッドライトにダイヤカットガラスが嵌っていたと思うので、救急の方も最初期のタイプはそうではないかと思うのだが、残念ながら、一番古いタイプは縁がなくて未入手なので、未確認である。その他にも時期により、カラーの色合いに微妙な差も含めると4種類ほどはありそうだし、リアもドアだけが開閉するものや総て閉じたもの、ホイールのバリエーションに窓ガラスのクリアと黄色、さらに裏板にFlyersの刻印のあるもの等、結構種類があるようだ。(正直、私自身、きちんと整理ができていない。)
 他にImpy Major というシリーズにレンジローバーの. Fire / Ambulance setがあるが、こちらのFIREと思しきモデルに誰かが手を加えたもののみが、我が家にあり、肝心のAmbulanceは未入手のままである。 

追記(2007.03.31)
友人のコレクターで『生きながらミニカーに葬られ』というブログをされている『ねこざかな』さんから初期モデルを含むインピーのVWの画像を提供してもらいまし た。なお、このモデルのバリエーションについては本文中で紹介した国内サイトにも詳述されています。
インピー インピー
インテリアカラーが違います。

インピー インピー
インピー インピー
初期タイプのマスクとリアの画像です。リアの2箇所オープンとマスクのダイヤカットガラスが特徴です。

インピー インピー
インピー インピー
クリームの車体はFLYERSのものです。



その12.テイラー&バレット(Taylor&Barrett)

 正直に申しあげれば、このブランドのモデルについては、所有はもちろん、未だ実物を目にしたこともない。
 メーカーのデータについてもあまり持ち合わせがなく、ネットで調べた範囲ではイギリスのKTミニチュアズという、どうやら古いドールハウスの専門店のサイトにブランド別の紹介ページがあって、そのうちの Barrett & Sonの記述の中にテイラー&バレットの名を見つけた。
 それによるとTaylor&Barrett としての製作は1920年から1941年までで、第2次大戦によって途絶えたテイラーとバレットの共同事業は戦後復活せず、テイラー氏と息子たちによるBarrett & Son に継承されたようである。
 イギリスにおけるフィギュアとドールハウスとミニカーの棲み分けについては詳細を知るところではないが、このメーカーもブリテンやジョー・ヒルCo.等と同様、車以外のミニチュアが主力のメーカーだったようだ。
 救急モデルについては例によってDr.エドワード・フォースの本にロングホィールベースのタイプとショートホイールベースの2タイプのモデルが紹介されているぐらいである。
 私の記憶では、かなり古い時代のミニチュアカー誌かホビージャパン誌にこのショートホイールベースタイプについて窓が塞がれたものと開いたものの2種が紹介されていたように思う。
 17年前に家の建て替えを行った時に、この当たりの雑誌が所在不明になってしまい現時点での確認ができないのが残念である。


その13.チャーベンス(Charbens)

 おそらく、イギリス本国ではこのブランドについての文献も出ているのだと思うが、残念ながら私の手元にはCHAEBENS MINIATURE SERIES というサイトの記載以上のデータがない。
 そのサイトの記述を私なりに要約すると、このメーカーは1929年頃、(恐らく兄弟と思われる)Charles と Benjamin Reid(二人の名を合わせてCharbensなのだろう。)により創設されたとのことである。
 戦後は1955年から60年代くらいにかけてマッチボックスサイズのクラシックカーと軍用車を作っていたようで、このサイトではそれらについての紹介がされている。
 戦前の1930年代に主力のフィギュアに混じって若干の自動車モデルを作っていたようだが、そちらについては詳細にわたる記載は見当たらない。
 我が家にあるCharbensの銘が刻まれたモデルは2種である。
 チャーベンススラッシュモールドと表現されていたと思うが、ボディの左右をそれぞれ一体成型してつなぎ合わせた作りの青い救急車がその一つで、これはDr.エドワード・フォースの本にもカラーで紹介されている。
 我が家には、同じ型でグレーとクリームイエローのものもあるのだが、こちらはあきらかにリペイントで、しかもうちに来た時の触れ込みはSavoyeとのことだった。
 そのブランドはフォースの本ではアメリカのメーカーに分類されていて、そこには細部がちがうものの、どちらかが意匠を盗んだかのようなモデルが掲載されている。
 少し前のe-Bayのオークションでこの型の緑のものが出品されていて、画像で見る限りはオリジナルのようだったので、もしかすると緑が軍用で青が警察用のアンビュランスということなのかも知れない。(実際、レドのモデルなどを見ると1910年代から20年代の車種で警察所属のアンビュランスが多数リリースされている。ただし、青のものは見当たらないのであるが…)
チャーベンス
 もう1台、まるでバトル・オブ・ブリテンの空襲後から掘り起こされたような状態のクリーム色(だったと思われる)アンビュランスがあるが、こちらに関する資料は未だに目にしていない。


番外.メーカー不明

 かなり前に神戸の骨董屋で見つけたイギリス製のブリキのアンビュランスだが、多分50〜60年代のものと思われる。
 型はセダンなのだがプリントの表現では後部がバンのようになっている。
 昨年、ヤフオクで同じ物が出品されていたので、時代的には日本がブリキ玩具輸出国だった時代に何故かこれが輸入されていたのだろうか?



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